Cotton Article 1

(参考記事)
Relevant: 綿

米国発:綿産地アラバマにおける埋設点滴潅水(SDI)方式による精密な施肥潅水の方法

 

アメリカ農業及び生物工学研究会(ASABE)年次総会におけるプレゼンテーション要旨(ミネソタ州ミネアポリス、2007年)

ネタフィムユニバーシティ提供

 
M.ドウアティ, J.フルトン, C.バーメスター, L.カーティス並びに D.モンクス

アラバマ州オーバーン大学

 

綿はアラバマ州の主要農産物であるが、年間の収量は度重なる旱魃に左右されやすく、不安定なものとなっている。それ故、適正な収量を得るには潅水が不可欠である。テネシー河流域研究普及センターで過去7年に渡って実施された埋設点滴潅水(SDI)に関する研究の結果、点滴潅水を行った綿花では1,456kg/haの綿毛収量を得、潅水を行わないで乾燥状態にさらされた圃場より560kg/ha以上も収量が多かった。点滴施肥の効果が見られない場合もあったが、これは一週間に一度の施肥というタイミング(頻度)の問題もあったのかもしれない。本研究の目的は、SDI点滴施肥潅水システムを用いて、生育向上に効果的なのはどのような肥料処方にすれば良いか、またどのタイミングで施用すれば良いかを検討する事であった。

 
点滴施肥潅水について、以下の5つの処理区を試験した:

1)   対照区-点滴による水のみ潅水区。全肥料分は固型肥料を表層施肥。(元肥として定植前に窒素及び加里を67kg/ha、追肥として定植後の早い段階で窒素84kg/haを畝際施肥)

2)   定植前元肥として窒素、加里22.5kg/haを表層施肥、潅水同時施肥(点滴施肥)で開花25日前から窒素、加里45kg/ha、開花後25日間は窒素、加里84kg/ha施用

3)   定植時に窒素、加里22.5kg/haを点滴施肥で施用する以外は試験区2と同じ(全て潅水同時施肥による)

4)   開花までは試験区3と同じ、開花後40日間は窒素、加里84kg/ha施用

5)   元肥として窒素、加里45kg/haを表層施肥、定植後の開花50日前まで点滴施肥にて窒素、加里106kg/ha施用

試験圃場には、埋設点滴潅水(SDI)の出来る圧力補正型点滴潅水チューブである、ネタフィム・ドリップネットPC(エミッター間隔60cm、吐出量1/時)を各畝間の38cm深さに埋設した。液肥混入器を利用して、試験区の処理に応じて最小9.5/時から最大18/時の液肥を潅水と同時に施用した。点滴施肥は1時間半毎の潅水サイクル中、30分間行った。潅水は61日に開始し、915日に終了した。収穫は1010日並びに1024日に行った。

 

各試験区間で、綿花の収量、品質、葉内養分含量において有意差が示された。概して、点滴施肥潅水区では非点滴施肥潅水区に比べて収量が多く、点滴施肥潅水区の平均収量が4,015kg/haであったのに対し、対照区では3,539kg/haに留まった。点滴施肥を50日間行った試験区5では、より収量が多かった。試験区中最も結果の良かったのは試験区2(元肥として窒素、加里を22.5kg/ha表層施肥、開花前後25日に窒素、加里を129kg/ha点滴施肥にて施用)で、対照区に比して収量で20%アップの4,234kg/haを示した。処理区の違いによる綿毛品質の差異は無かった(平均繊維長-1.13、強度-30.6、均質性84.1%)。葉中の窒素含量にも差異は見られず、平均で3.8%であった。但し、葉中の加里及びリン含量は試験区3と5で低く、試験区2と4で高かった。

 

結論として、点滴施肥潅水区では平均4.0t/ha(エーカー当り3俵)の綿花収量が得られ、非点滴施肥潅水区の3.5t/ha(エーカー当り2.6俵)を上回った。隣接するスプリンクラー灌漑による試験圃場では、3.0t/ha(エーカー当り2.2俵)の綿花収量に留まり、点滴施肥潅水区に比してヘクタール当りで1.0tも収量が少なかった。

 

注:本試験研究は、ネタフィム製品を用いて実施されました。

キーワード:綿、綿花品質、綿花収量、吐出量、干ばつ環境、乾燥地環境、点滴施肥潅水、葉内養分含量、液肥、スプリンクラー、埋設点滴潅水(SDI

 

記事地理的条件:アラバマ州、ミネソタ州ミネアポリス、テネシー州

 

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